小学生向けの学習塾の種類について
小学生向けの学習塾にはどんな種類があるのでしょうか。塾はお子さんの目的や性格などによって選ぶ必要があるため、塾の種類を知っておくことは大切です。
そこで、ここでは小学生向けの塾の種類について「目的別」「指導形態別」に分けて紹介します。
目的別
まずは、学習の目的によって塾を種類分けします。
中学受験を目指す進学塾
中学受験専門の塾です。中学受験から逆算して学習カリキュラムを組み、受験に向けた学習を中心に行います。。進学を目指すお子さんに適しています。
学校の授業に合わせる補修型
学校の授業のペースに合わせて、学校では理解しきれなかった部分を重点的に学習する塾です。学校の授業についていけないといったお子さんに適しています。
また、中学校入学後の学習を見据えて、小学校の授業の先取りを進める塾もあります。
バランス良く目的に対応できる総合塾
中学受験にも学校の授業にも対応できるようにバランス良く学習できる塾です。もし途中で中学受験が目的になったというときにも、塾を変えずに学習ができるのが特徴になります。
専門的に勉強できる専門塾
プログラミングや英語など、専門分野を特化して学習できる塾です。専門的な知識を学習できる塾もあれば、数検や英検の合格を目指せる塾など、様々な塾があるのも特徴になります。
指導形態別の塾の種類
続いて、塾の指導形態の種類も見てみましょう。
集団指導
集団指導の塾は対応している塾が数多くあります。授業を受ける人数は塾によってまちまちですが、一般的には10〜20人程度のイメージです。大抵の地域に塾が構えられているので通いやすさがひとつのメリットになります。
個別指導
個別指導塾は、2〜3人程度の生徒を1名の塾講師が担当することで、個人のペースで学習できるという指導形態です。個人で集中して学習できるので学習効率は良いですが、周りと競争心や一緒に学習しているという感覚は少ないので、お子さんによっては集中力が保てないこともあります。
集団×個別指導
集団×個別指導のハイブリッドな指導形態を実施する塾もあります。集団と個別指導でお子さんがモチベーションを保ちつつ効率の良い学習ができるのがメリットです。
しかし、この指導形態を採用している塾は少ないので、近隣では塾がない可能性があります。
自立学習塾
自立学習塾は、映像や講師のサポートを受けながら自分で学習を進めていく指導形態です。自分の学習計画を立てながら、理解度や習熟度によって学習していく力が身につくので、今後の学習でも役に立つ学習方法になるでしょう。しかし、授業がないのがデメリットで、教科書の内容など苦手分野が出てくるかもしれません。
オンライン学習塾
オンライン学習塾は、パソコンやラブレット端末を使って、授業映像やライブ配信授業で学習する指導形態です。自宅でも塾の内容が学習できるので、移動や健康面でのメリットがあります。しかし、対面形式ではないので集中力が欠けてしまうお子さんもいるでしょう。
それぞれの塾の料金相場
さて、どの塾にも必要になるのが月謝です。塾の指導形態によって料金相場は変わってきます。料金が変わる大きな理由はスバリ「講師の人件費」です。講師が担える人数が少ないほど料金相場は上がります。
【塾の料金相場】
進学塾 |
30,000円~60,000円 |
進学塾以外の集団指導塾 |
10,000円~30,000円 |
個別指導塾 |
8,000円~20,000円 |
自立学習塾 |
5,000円〜8,000円 |
オンライン塾 |
2,500円〜10,000円 |
家計に無理なく学習を応援できる塾がいいという家庭もあるでしょうから、ぜひ料金相場を参考にしてください。
小学生向けの学習塾の選び方
塾の種類が多く、選び方に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは小学生向けの学習塾の選び方を解説します。
小学生向けの塾の選び方は、まずお子さんの目標や現状、性格などを考慮することから始めましょう。
中学受験を目指すのか
わかりやすいところで、中学受験を目指すのかどうかで選ぶ塾が決まってきます。受験勉強は、受験までの学習カリキュラムを組むのが一般的で、試験に合格するための学習を進めます。なので、中学受験専門の塾を選ぶ方が合格率は上がるでしょう。
学校の授業について行けているか
お子さんが学校の授業について行けているかどうかも把握しましょう。小学生では、勉強の基礎を身に付けて、今後の学習に応用していきたいところです。もし現状、学校の授業が難しく感じているなら、テストで点数が取れず勉強に苦手意識を覚えるかもしれません。学校の授業についていけていない場合は、学校の教科書に沿って理解を深められる「補修型」がおすすめです。
特別伸ばしたい知識はあるか
一般的な塾にはない科目で伸ばしたい知識がある場合は、塾の選び方が絞られてきます。例えば、プログラミングを覚えたいのであれば、プログラミングを指導できる講師がいる塾へ通う。英会話を学習したいのであれば、実際に海外での生活経験があるような英語講師から本場の英語を学べる塾など、各分野を極めた講師がいる塾が理想的です。
ただ、近隣に希望に合う塾がない可能性も高いので、豊富な教材や様々な講師がいるオンライン塾も検討しましょう。
自主学習する習慣はあるか
家でしっかり勉強できる習慣があって、特段塾に通って学習したいわけではないお子さんや、家では勉強する気が起こらないというお子さんもいるでしょう。
家で自主学習する習慣があるお子さんがもう一段階上の学習を取り入れたい場合は、オンライン塾の映像授業などで学習したい授業を自分で選択するといった学習方法もおすすめです。授業の映像のみのオンデマンド配信は、比較的学費も安く授業の種類も豊富なので、自主学習の効率を上げられるでしょう。
一方、家では勉強する気にならないというお子さんには通塾形式の集団塾など、周りと一緒に学習を頑張れるような環境が合っているかもしれません。
送迎の負担や他の習い事との両立はできるか
お子さんの送迎などの負担や、お子さんが学習以外との両立ができるのかもよく考えましょう。例えば、お子さんの塾が始まる時間と終わる時間に合わせて送迎する必要があるのか。お子さんの他の習い事と学習を両立できるのか。学習の内容だけでなく、塾を絡めた場合の生活環境も考慮しましょう。
「お子さんの通塾の送迎ができない」「通塾の時間が習い事に影響がでる」このような問題点があるなら、オンライン塾で通塾の必要をなくすといった選択肢もあります。
以上のポイントを考慮して、お子さんに合った学習塾を選びましょう。
中学生向けの学習塾の種類について
中学生向けの塾に通うことを考えたとき、まずは塾の選択肢を把握することが重要です。
集団塾
集団塾は、10〜40人ほどの生徒が同じ教室で一人の講師の授業を受ける形式の塾です。一般的な塾のイメージで強いのは集団塾だと思います。学校の授業のように生徒が講師に向かって、足並みを揃えて学習を進めるスタイルです。
集団塾のメリット
・他の生徒と切磋琢磨して学習できる
・合格実績のある学習カリキュラムを受けられる
・学費は個別指導塾と比べて安い傾向がある
集団塾の大きなメリットは、学習のモチベーションを保ちやすいことです。生徒の学習レベルによってクラス分けをしたり、席順を変えたりすることで、他の生徒との競争意識などが芽生えやすくしている塾もあります。
よりレベルの高い環境に身を置くことは「中学校ではできない体験」なので、学習に対するモチベーションも刺激される子も多いでしょう。
また、合格実績のある学習カリキュラムを比較的安く受講できるのも集団塾の魅力です。
デメリット
学習に遅れてしまうと取り戻しにくい
集団が苦手なお子さんは集中できない
時間の融通が利かない
集団塾のデメリットは、集団で授業を進めるため一度学習が遅れると、その遅れを取り戻しにくいことです。個人に学習を合わせる個別塾とは違い、教室で学習を合わせるのでわからなかった部分でいつまでも止めることはできません。
また、集団行動が苦手な子は学習に集中しにくい環境になるかもしれません。あと、授業は時間の融通が利かないので、部活などで授業に参加するのが難しい日があると学習について行くのが大変です。
個別指導塾
個別指導塾は、一人の講師が1〜3人ほどの少人数を担当することで個人の学習に合わせて指導をする塾です。
メリット
個人に合わせた学習ができる
個別指導塾はなんといっても個人の学習状況や目標に合わせて学習できることです。周りを気にすることなく自分のための学習ができるので効率良く進められます。
デメリット
競争意識が芽生えにくい
学費は高め
個別指導塾では、集団塾のように競争意識は芽生えにくいです。マイペースでモチベーションを保てるお子さんならいいのですが、そこはよく話し合いましょう。
また、個別指導塾では講師を独占するため人件費が高い傾向があります。
オンライン塾
オンライン塾は、タブレットやパソコンを使ってWeb会議ツールなどで授業を受けたり、リアルタイムで個別指導を受けたりする塾です。
メリット
近隣に通いたい塾がなくても全国から選べる
通塾の必要がない
オンライン塾の大きなメリットは、通信環境さえあれば、住まいに関係なく全国から授業や講師を選べることです。
また、通塾の必要がないので移動時間や交通費もかかりません。
デメリット
お子さんによってはモチベーションが保ちにくい
対面式ではないので、どうしても緊張感を保てない子どももいるものです。周りとの競争意識も芽生えにくいので、お子さんの性格などを考慮して環境を選ぶ必要があります。
中学生向けの学習塾の選び方
中学生向けの塾の種類は把握できたのではないでしょうか。次は学習塾の選び方について解説していきます。
塾の合格実績
1つ目のポイントは、塾の合格実績です。
各塾には受験の合格実績がホームページや教室に掲載されているのが一般的で、どんな高校の受験に成功しているか知れます。特に、お子さんの志望校での合格実績があるかどうかは重要です。
また、合格率もよくチェックしましょう。例えば、100人中10人合格【合格率10%】、10人中1人合格【合格率10%】の塾では、集団と個別といった得意分野が異なります。
お子さんの得意な学習方法を考慮して塾を選びましょう。
塾講師の実績
2つ目のポイントは、塾講師自体の実績です。
なるべく実績のある塾講師がいる塾を選びましょう。合格者を多く出している塾講師ほど、受験成功のためのカリキュラムが確立されている可能性が高いです。
また、塾講師は大学生にとって人気のバイトで、指導実績が浅い学生が講師になる場合もあります。もちろん教え方がうまい学生もいますが、指導経験が短い学生も多いのでムラがあります。
塾のホームページなどで塾講師が紹介されているケースも多いので、事前に調べてみましょう。
学費
3つ目のポイントは、塾にかかる学費です。
学費にかけられる費用は家庭によってことなるものなので、塾の学費とも天秤にかけなければなりません。
そこで、塾の種類ごとに平均月謝を表にしました。
【塾の種類別の平均相場】
塾の種類 |
平均月謝 |
個別指導塾 |
40,000円〜70,000円 |
集団塾 |
30,000円〜50,000円 |
オンライン塾 |
1,000円〜40,000円 |
講師の人件費によって大きく学費が変動するので、個別に指導する形式ほど価格は上がります。
それはオンライン塾にも言えることで、授業の映像を提供するオンデマンド配信では極端に価格が安く、リアルタイムの個別指導ほど価格は上がります。
学費も考慮して、お子さんの学習状況に合った塾を選びましょう。
学習塾の体験授業で子どもに
合っているかどうかを見極める上手なポイント
「学習塾の種類が多くて決め難い」
「子どもに合っているかなにを参考にすればいいの?」
という方も多いのではないでしょうか。
塾を見極めるには必ず体験授業を受けましょう。授業を体験すればその塾のたくさんのことを知れます。
そして、体験授業でチェックすべきことも次に紹介します。
塾の指導方針
塾の指導方針は塾ごとに異なります。ホームページなどに掲載されていることが多いですが、体験授業で改めて聞いてみましょう。「子どもの学習をどのように伸ばそうとお考えでしょうか」といった質問をすれば、塾の指導方針を決めたエピソードなども聞けるかもしれません。
学習カリキュラム
体験授業で、学習カリキュラムを見せてもらえるかもしれません。塾ごとの学習カリキュラムは企業秘密とも言えるほど重要なものです。その一部に体験授業で触れることで、受験までのカリキュラムの全体像がイメージしやすくなるでしょう。
授業形態
先に挙げた集団塾や個別指導といった種類は、あくまで大まかに分けた種類です。授業形態は塾によって様々で、人数や教室の席など塾ごとに特徴があります。テスト期間によっては授業形態が変わるといった塾もあるため、そのあたりも体験授業で質問してみましょう。
月謝や教材などの費用
塾によっては、月謝と別に必要な教材の購入費などもかかるかもしれません。入塾するにあたりトータルでどのくらいの費用がかかるのかも聞いてみることをおすすめします。
オプション講座
塾によっては、夏季講習や志望校対策といったオプション講座を行う塾もあります。それらに任意で参加するものなのか、費用は別途かかるのかといった質問をしておくと入塾がより安心です。
塾の合格実績
塾全体の合格実績や、お子さんの志望校の合格実績についても質問してみましょう。塾ごとに得意分野があるので、合格実績があるということは、その志望校の受験が得意ということです。
塾の環境
塾で学習する環境が汚い、狭い、他の生徒との距離が近すぎるといった問題もあるかもしれません。体験授業では学習する環境も目を配りましょう。
塾のルールや規定
入塾するにあたって守らなければならないルールや、塾を休んでしまった時に振替授業があるかなどの規定を確認しておきましょう。
以上のことを意識して体験授業を申し込んでみてください。